「2025年の崖」を目前に、大企業の9割以上が進めるソフトウェアテストの内製化。オーティファイがその実態調査を実施

Autify, Inc.

オーティファイでは、社内でソフトウェアテストを行っている大企業(従業員数1,000名以上)のソフトウェア開発・プロダクト開発・ソフトウェアテストの責任者410名を対象に、ソフトウェアテストの内製化に関する実態調査を実施しました。

内製化の取り組みの実態、内製化に伴って実感しているメリットや新たに生まれた課題などに興味のある方はぜひご覧ください。

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調査背景

経済産業省のレポートにより指摘された「2025年の崖」問題において、レガシーシステムの運用保守が可能な人材の不足が問題視されています。そういった問題を引き起こす要因としては、深刻度を増す日本のIT人材不足に並び、レガシーシステムの運用保守を外部の専門システムベンダーに任せきりになっていた結果、システム自体がブラックボックス化しているということも大きな要因です。このような状況を打破するため、開発を自社内に内製化し、ノウハウの蓄積を行うという動きが活発となっています。今回は、IPA「ソフトウェア開発データ白書」でも、開発の1/3以上という大きな工数を占めるという結果が出ているソフトウェアテスト領域に特化して、各社の内製化の実態と取り組みを明らかにする目的で調査を実施しました。

調査概要

調査名称:ソフトウェアテストの内製化に関する実態調査

調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

調査期間:2024年9月25日〜同年9月30日

有効回答:社内でソフトウェアテストを行っている大企業(従業員数1,000名以上)のソフトウェア開発・プロダクト開発・ソフトウェアテストの責任者410名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

大企業の9割以上が、ソフトウェアテストの全部または一部を「内製化」

「Q1.現在お勤め先の企業ではソフトウェアテストを内製化していますか。」(n=410)と質問したところ、「完全に内製化している」が39.0%、「一部内製化している」が51.7%という回答となりました。内製化をおこなっている企業が9割以上となり、規模の大きい企業ではソフトウェアテストとして内製化の動きが主流になっていると考えられます。

ソフトウェアテストの内製化によるメリット、「開発チームの品質意識が向上した」「開発チームの製品理解が深まった」など

Q1で「完全に内製化している」「一部内製化している」と回答した方に、「Q2.ソフトウェアテストの内製化によって実感しているメリットについて教えてください。(複数回答)」(n=372)と質問したところ、「開発チームの品質意識が向上した」が55.6%、「開発チームの製品理解が深まった」が51.3%、「テストに関わるコストが削減できた」が44.1%という回答となりました。コスト削減といった定量的なメリットはもちろん、製品・品質への意識といった自社のチームにまつわるメリットを感じている方が多いという結果となりました。

約7割が、ソフトウェアテストの内製化により「新たな課題が生じた」と実感

Q1で「完全に内製化している」「一部内製化している」と回答した方に、「Q3.ソフトウェアテストを内製化することで新たに別の課題が発生したと思いますか。」(n=372)と質問したところ、「非常にそう思う」が26.9%、「ややそう思う」が42.5%という回答となりました。ソフトウェアテストの内製化により様々なメリットが得られる一方で、3/4近くの組織に新たな別の課題が生まれていることが読み取れます。

ソフトウェアテストの内製化により生まれた課題、「社内リソースの負担の増加」が61.2%で最多

Q3で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q4.ソフトウェアテストを内製化することで新たに生まれた課題ついて教えてください。(複数回答)」(n=258)と質問したところ、「社内リソースの負担の増加」が61.2%、「チーム間でのテスト方法の標準化」が47.3%、「一時的に開発やテストスピードが低下」が44.2%という回答となりました。経済産業省レポートにもある通り、日本のIT人材不足は深刻化しており、内製化の推進にあたり新たに人材を採用することが難しく、すでにある社内リソースに頼りがちになってしまうという現状があるものと推察されます。また、Q3で33.1%の組織が開発スピードの向上をメリットとして挙げている一方で、Q4では一時的にそれらが低下していると44.2%の方が回答しており、内製化には腰を据えた対応が必要ということを示唆する興味深い結果となっています。

84.1%が、ソフトウェアテスト内製化による課題を、テストの自動化により「解決できる」と回答

Q3で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q6.ソフトウェア開発において、テスト自動化を実施することで、ソフトウェアテストの内製化による課題を解決できると思いますか。」(n=258)と質問したところ、「非常にそう思う」が27.9%、「ややそう思う」が56.2%という回答となりました。先述の社内リソースの負担が増えてしまっている分、自動化でリソースを最適化し、人は人にしかできない領域に集中することで課題の解決を図ることができると考えている方が多いと考えられます。

約9割が、ソフトウェア開発において、テストの内製化を支援するサービスがあれば「利用したい」と回答

Q1で「一部内製化している」「内製化を検討している」と回答した方に、「Q7.あなたは、ソフトウェア開発において、テストの内製化を支援するサービスがあれば利用したいと思いますか。」(n=228)と質問したところ、「非常にそう思う」が32.0%、「ややそう思う」が56.1%という回答となりました。現在内製化を進めている企業においても推進する中で新たに課題が出てくるということが本調査でも明らかとなっており、そういった課題に対して適切な支援を行えるサービスが求められていると考えられます。

まとめ

社内でソフトウェアテストを行っている大企業(従業員数1,000名以上)のソフトウェア開発・プロダクト開発・ソフトウェアテストの責任者410名を対象に、ソフトウェアテストの内製化に関する実態調査を実施し、9割以上の企業がソフトウェアテストを「完全に内製化」または「一部内製化」しているという結果となりました。

内製化におけるさまざまなメリットを体感している企業も多い一方で、課題も多く、人的リソース、開発スピード、ノウハウの標準化といった多角的な問題に直面している企業が多いということがわかりました。

そういった内製化によって新たな課題に直面している企業が多いからこそ、内製化支援のサービスや、内製化によって発生した課題として最も回答が多かった「社内リソースの負担増加」を解消できる手段として、テスト自動化が注目されているという現状も本調査結果から窺い知れます。

本調査のレポートでは本リリースでご紹介したデータ以外にも、各社のコスト削減の取り組み状況やその効果などもまとめています。ぜひそちらもご確認ください。

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AIと人の総合力でソフトウェア開発・テストプロセスを包括的に支援するプラットフォーム「Autify」について

オーティファイ株式会社は「技術の力で世界中の人々の創造性を高める」をミッションに掲げ、AIと人の総合力でソフトウェア開発サイクルを包括的に支援するQuality Engineeringプラットフォームを提供しています。国内外でエンジニアとしてキャリアを積んだオーティファイCEO近澤の「多様化するユーザーのニーズに即座に対応するために、開発に集中できる環境を作りたい」という想いから生まれました。オーティファイが開発・提供するプラットフォームは、AIを活用したノーコードテスト自動化ツール「Autify NoCode」、生成AIがテストケースを自動生成する「Autify Genesis」、そして、Autifyの品質保証・自動化プロフェッショナルによるテスト自動化導入支援・品質保証サービス「Autify Pro Service」の3つで構成されており、IT予算のおよそ1/3を占めるソフトウェアテストの効率化、さらには開発組織の生産性向上を実現します。

公式ページ:https://autify.jp/