新プロダクト「Autify Nexus」リリースとお問い合わせ増を乗り切る!AIチャットボット(Fin)導入と成果
はじめまして!AutifyのCustomer Support AI Ops teamでLeadをしているRyotaです。
先日私たちCustomer Support teamのマネージャーであるMamiが執筆したブログ「Autify CSのこれまでとこれから -2026-」はもうお読みいただけましたでしょうか?その中で、「お問い合わせ対応にAIチャットボットを導入し、業務を効率化した。詳細については今後ブログで紹介予定」と予告させていただきました。
今回はその予告通り、Customer Supportチームが昨年12月に取り組んだ「Autify Nexus」へのAIチャットボット導入の背景から、運用における具体的な工夫、そして導入後得られた成果について、お届けします!
AIチャットボット「Fin」とは?
本題に入る前に、今回私たちが導入したAIチャットボットについて簡単にご紹介します。
私たちはFin(旧Intercom)社が提供する、Intercomという製品を利用しており、「Fin(フィン)」はカスタマーサポートに特化したAIチャットボットです。
従来のキーワードに反応するだけのボットとは異なり、人間のように自然な会話形式でお客様の質問を理解し、あらかじめ登録されたヘルプセンターの記事や社内ドキュメントをベースに、正確でパーソナライズされた回答をその場で生成して返せるのが大きな特徴です。
このFinの持つ高いポテンシャルを最大限に活かすため、私たちがどのようなアプローチをとったのかをここから詳しくお話しします。
Autify NexusにAIチャットボット(Fin)を導入した背景
お問い合わせの急増とリソースの課題
昨年は新プロダクト「Autify Nexus」をリリースさせていただきましたが、大変ありがたいことに、多くのお客様にプロダクトをご利用いただき、お問い合わせ数が半年で約2倍になりました。

しかし、サポートメンバーの数をすぐに増やすことは容易ではありません。
Autify Nexusのお問い合わせが急増する中、既存プロダクトのNoCode Web/Mobileも含め、同じメンバーで、全プロダクトの「サポート品質」を落とさずに、迅速かつ正確に対応する体制を確立する必要がありました。
ドキュメント作成フローの進化
Autify Nexusは非常に高速なサイクルで新機能やアップデートがリリースされます。このスピードにサポートが追いつくため、私たちは日頃から仕様の確認やドキュメント作成にAIを深く組み込み、「プロダクトの進化に遅れない高速なドキュメント作成フロー」を構築してきました。
この取り組みのおかげで、AIチャットボットが参照するためのソースとなるヘルプセンタードキュメントを、十分に蓄積・アップデートし続けることができていました。
お客様体験の向上
もちろん、チームの効率化だけでなく、お客様の体験向上も大きな目的です。お客様自身が「今すぐ知りたい、解決したい」と思った瞬間に、チャットで気軽にAIに質問でき、膨大なドキュメントを自分で探す手間を省いてその場で素早く自己解決できる環境を早く作りたいと考えました。
AIチャットボット導入にあたって工夫したこと
ガイドラインの整備
ただAIチャットボットを導入するだけでは、意図しない回答の発生や、有人サポートへ正しくエスカレーションされないといった課題が生じる懸念がありました。 そこで、私たちはAIチャットボットに対し、ハルシネーション(誤回答)を抑制するためのガイドラインを整備しました。さらにお客様がスタッフによるサポートを希望された場合には、速やかに人間のオペレーターへエスカレーションされるような制御フローも組み込んでいます。 そのほかにも、AIチャットボットの応答トーンの調整も行いました。
品質担保とハルシネーション対策
AI導入において最も懸念されるのが、事実とは異なる回答をしてしまう「ハルシネーション(誤回答)」や、人間が早急に介入すべき重要なお問い合わせがAIの裏で放置されてしまうリスクです。前述の通り、ガイドラインは整備していても、100%ハルシネーションが抑制されるわけではありません。 これらを防ぐため、私たちは「テクノロジーに任せきりにせず、人の手で品質を担保する」という方針としました。具体的には、毎朝サポートメンバーが、前日にAIが行った回答をすべてチェックするフローを確立しました。誤った案内がないか、追加のフォローが必要ないかを人間の目で確認することで、安心してお客様に使っていただける品質を目指し、日々確認をしています。
導入後4ヶ月間の成果
解決率49.9%の達成
Autify Nexusのサポート窓口において、昨年12月初旬からAIチャットボットを本格的に導入しました。データを追ったところ、今年1月から4月末までの4ヶ月間で、
なんと全お問い合わせの約半数(49.9%)が「AIチャットボットのみ」で解決できていました。
AIチャットボットを導入したことで、サポートのリソースを増やすことなく、急増するお客様からのお問い合わせの多くを迅速に解決することが可能になりました。

おわりに ~AIチャットボットの今後~
AIチャットボットにより、約半数のお問い合わせを解決することができましたが、この水準を維持し、さらに高めていく必要があります。
そのため、私たちは今後も以下のような改善を計画しています。
チェック体制の自動化・効率化
毎朝人の手でAIの回答を確認してきたこともあり、AIチャットボットの回答も徐々に安定してきました。今後はこのフローをさらに効率化するため、「AIによるチェック」の導入を進めています。AIが自動でお客様とAIの会話を評価し、本当に「人の目による確認や介入が必要なお問い合わせ」だけを抽出してSlackに連携する仕組みを構築中です。
AIの精度維持とお客様体験のさらなる向上
AIによる回答をAIによって分析する仕組みを構築しています。これによりAIチャットボットを育成し、さらにAIの精度とお客様体験の向上を目指します。
- 回答のソースとなるヘルプセンターのコンテンツを常に最新の状態へ更新し続けます。
- AIチャットボットの不適切な回答や、お客様との会話分析から、現在のガイドラインをさらに強化・整備します。
これらの改善を継続的に行い、引き続きお客様に価値の高いサポートを提供できるよう、今後もチーム一丸となって進化を続けてまいります。