品質保証を通して真に目指すのは「組織の生産性向上」- 新設されたAutify Pro Serviceとそのチームの魅力とは

Autify, Inc.

オーティファイでは一緒に働く仲間を募集しています。今回は、新設されたAutify Pro Serviceの事業責任者であるShimizu Takaさん(以下Taka)と現場で活躍するKusakabe Akihisaさん(以下Akihisa)に直撃インタビュー。入社した理由や仕事のやりがいについて、お話を伺いました。

システム開発に携わるうちにQAの面白さを知りオーティファイへ入社

―お二人の入社前のキャリアと、オーティファイに入った理由について教えてください。

Taka:2011年にDeNAに新卒入社してから、エンジニアとしてキャリアを積み、スタートアップ、フリーランスを経たのち、2014年にFiNC Technologiesに入社しました。そこでは、エンジニアリングマネージャー、プロダクトマネージャー、品質部門の責任者など開発現場における様々な経験を経て、最終的には執行役員 VP of Engineeringとして、全社のプロダクト開発やエンジニアチームの組織変革・マネジメントを担いました。

開発現場で多くの課題に向き合う中で、品質とスピードの両立は開発環境や要求が複雑化・高度化する中で避けては通れない大きな課題だと年々強く感じていました。これはおそらく多くのテクノロジーカンパニーにおいてもそうなのではないかと思っています。一方で、その世の中の関心と必要性の高まりに反して、テストにおける生産性の向上は、未だに決定的なスタンダードが確立されておらず、見方を変えれば今後も大きなチャンスが存在する数少ない成長分野の一つだと思い、2020年にAutifyにジョインしました。入社してからもう少しで4年経ちますが、今でも入社時に感じていたその思いは変わらず強く持ち続けています。

Akihisa:大学時代は文系の学部で学んでいたのですが、アメリカに単身赴任していた父の影響で、パソコンやプログラミングに興味を持ち、卒業後はプログラマーになりました。新卒で勤めた会社でPHPやSQLの知識を学び、一通りのことができるようになった頃に基幹システムを作る会社に転職しました。

当時はちょうどネット回線が安くなり一般に普及していた頃で、Windowsアプリケーションで動いていた基幹システムをWebに置き換えるプロジェクトを勝手に発足させ、一人で作業を進めました。ある程度置き換えたとき、部長に見せたら「仕事中に遊ぶな」とすごく怒られてしまって。でも、「これからは絶対、Webの時代だ」という確信がその頃からずっと自分の中にありました。

その後は電子商取引のプラットフォームを提供する会社で不具合改修や機能追加に携わったり、IT系ベンチャー企業で働いたり、大手企業でキャリアを積むなど様々な経験をしました。大手企業ではソフトウェアテストに携わるメンバーの統括をしていましたが、QC(品質管理)とQA(品質保証)に興味を持ちました。開発プロセスを変えてQAを追究するにはどうすればいいかと考えていた頃、オーティファイから声がかかりました。オーティファイのプロダクトの特徴がとても面白いと感じ、ここなら自分の追い求めるQAの道が拓けるかもしれないと考えて入社しました。

オーティファイが提供する「Autify Pro Service」とは?

―新たに提供をスタートした「Autify Pro Service」について、まずはその特徴を教えてください。

Taka:Autify Pro Serviceは、テスト自動化のオーティファイが提供する品質保証サービスです。簡潔に言えば、ソフトウェアテストのプロセスを改善し、生産性を高めるためのアドバイザリー・コンサルティングサービスですね。

テスト自動化の推進のため、お客様をハンズオンでサポートし問題解決に努めます。お客様のニーズに合わせてチームを組んだり、お客様先のプロジェクトの一員として携わる場合もあり、テスト自動化ツールを生かしながら品質保証のあらゆる課題を伴走型で解決していきます。今まで手動での実施がメインだったソフトウェアテストを圧倒的に効率化できるサービスです。

―オーティファイがテスト自動化ツールを提供して4年目の今、満を持して「Autify Pro Service」が始まったのにはどういった背景があったのですか。

Taka:今までオーティファイで多くのお客様のテスト自動化をお手伝いしてきましたが、大半のお客様はAutifyをとてもうまく活用いただきテスト自動化を推進いただいている一方で、中にはきちんとサポートしきれず上手くいかなかった事例もありました。

お客様の大変さを間近で見る中で、やはりツールを導入するだけではなく、現場にテスト自動化成功のための情報・経験・ナレッジが蓄積されていることはとても重要な要素だと思うようになりました。サービスやツールをいくら良いものにしても、お客様の現場が本質的に良くならないと意味がありません。

そんなもどかしさを解消する一歩として、今回のAutify Pro Serviceが発足しました。私たちが直接品質保証のサポートをすることで、今まではなかなかテスト自動化や品質向上が上手くいかなかったお客様も、成功に導いていきたいと思っています。それがひいてはお客様の業務効率化やコスト削減にもつながっていけばいいですね。

―オーティファイの「Autify Pro Service」ならではの価値とは何でしょうか。他社のコンサルティングサービスと比較したときの優位性はどこにあると思いますか。

Taka:まずテスト自動化に関してどこにも負けない成功事例とナレッジを持っていることは大きいと思ってます。我々なら持っているテスト自動化ナレッジを前提に、テスト戦略を一緒に考え、業務プロセスを組み、実際に手動と自動のハイブリッドで業務を実行していけます。これから品質改善やテスト業務の効率化をしていくうえでテスト自動化は避けられなくなりますが、さまざまなお客様の成功データをもっていなければ自信をもって提供できません。

また自社でAutify NocodeやAutify GenesisなどAIを活用した生産性を上げるプロダクトを持っていて今後それらが最大限活用されることも大きな違いです。プロダクトは日々進化しますので、我々がAutify Pro Serviceとして提供するサービスの生産性も日々改善されるわけです。

Akihisa:お客様が一番やりたいのは、品質を良くすることと、テストではなく開発にお金をかけることです。本来は自分たちのプロダクトをより良くすることにコストをかけたい、けれども品質を上げようと思うと手間もコストもかかる。さらにテスト自動化まで踏み出すと、ますます人手が取られて大変です。そこにオーティファイのテスト自動化ツールとコンサルティングが入ることで、品質とコスト削減の両立が可能になります。それこそがオーティファイの提供できる価値じゃないかと思います。

Taka:また、現場から見れば「テスト自動化はやりたいが、取り組んで何も成果が出なかったらどうしよう」というリスクはどうしても付きまといます。実際テスト自動化の取り組みは業務プロセスの変革なので、簡単ではありません。でもそんなテスト自動化の推進にまつわる難しさも、私たちにご相談いただければリスクなく確実に解消に向けて一歩を踏み出せます。

お客様が「テスト自動化のプロ」に求めるもの

―実際に「Autify Pro Service」を先行して受けてくださったお客様からは、どのような声が届いていますか。

Taka:ある企業では、これまで単価の高いアウトソーシングを使っていました。アウトソーシング先に属人化していたせいでプロジェクトのQAが何をやっているかが見えず、社員は手を付けられない。加えてアウトソーシングのコストはどんどん増えている。そんな状態をどうにかしたいというご相談がありました。

そこで詳しく伺ってみると、テストのどこを自動化するか迷っているとか、環境が違うためにテストの難易度が高いものがあって困っているといった悩みが明らかになったのです。それらを上流から整理して、「この順番で取り組み、最終的にはここを目指しましょう」と提案すると大変喜んでいただけました。

また多くのお客様からいただく声として「テスト自動化が上手くいっているのかわからないから見てほしい」というものがあります。自動化の方針を一緒に作るだけでなく、レビューまで行うことで結果的に100本ほどテスト自動化のカバレッジが増えたケースもあります。短期間で品質もあがり、なにより前より安心してリリースできるようになったと言ってもらえるのはうれしいですね。

Akihisa:商談でお客様からよく聞くのは「オーティファイって自動化のプロですよね」というキーワードです。そういうお話を聞くたびに、テストを自動化したいけど自分たちだけではどうしていいかわからない、だから自動化のプロに頼みたいというニーズが多くあるんだなと実感します。

Taka:テスト自動化をレビューしたり、方針を考えるのを自社のプロジェクトメンバーだけでやるのは難しいですよね。私たちは今まで数百件のプロジェクトを見てきましたが、テスト自動化の成功も失敗もそれぞれ100件以上も分析して、体系化されたナレッジをもつ人は外の世界にはいません。私たちは日々お客様のテスト自動化に関するお悩み解決をしているので、自動化のプロとして何でもご相談いただきたいですね。

―「Autify Pro Service」はまだ発足したばかりのサービスですが、今後はどのような価値をお客様に届けていきたいと考えますか。

Akihisa:テスト自動化は古くは20年ほど前から存在しており、ここ5年ほどで加速度的に進化しています。今まではテスト後にデータを分析するところまで人の手で行っていましたが、今後はAIの発達によって「どの画面でどういう不具合が多いのか」といったデータもボタン一つで見える世界になってくると思います。データ分析をAIに任せることで、人間はより高度なQAの戦略立案などにリソースを使えるようになります。

Taka:私たちの大きな目標は、クオリティエンジニアリングに関わる業務全てをアップデートすることです。開発現場では書いたコードは資産となりプロダクトとして価値を生み出しつづけ、再利用性のあるコードは生産性もあげてくれます。しかし、QA業務は知見がなかなか積み上がらない場合が多く、今回は上手くいってもまた次はゼロからの作業の繰り返しで、なかなか作業効率があがりません。

中にはベテランQA担当者もいますが、その人の頭の中にしかノウハウがなくて属人化している。それを避けるためにはテスト業務も自動化・共有化してチームとしての資産化が重要だと思います。これからはE2Eテストの自動化だけではなく、より広い品質活動をサポートしていきます。オーティファイを使えば使うほど品質活動をレベルアップさせていける、そんな価値をお客様に届けたいですね。

Akihisa:最近では、品質の重要性に着目するお客様が増えてきました。開発手法としてアジャイルが注目されてしばらく経ちますが、アジャイル化の意識の高まりとともに「どうやってテストをすればいい?どうすれば品質が良くなる?」という考えも盛り上がってきています。多くの企業でQAの地位が上がってきて、未経験のテスターがテストするのではなく、QAチームを作ってしっかり取り組もうとしている流れがあると感じます。

プロ人材を採用し「Autify Pro Service」のさらなる拡大を目指す

―オーティファイはテストの自動化ツールの提供からスタートした会社ですが、自動化というと「人間に代わってすべて機械やAIが仕事をする世界」を思い浮かべる人も多いと思います。その中であえて「Autify Pro Service」という人間が介在するサービスを提供する意義は何でしょうか。

Taka:テスト自動化は、人間が取り組まないと実現できないからです。私は、自動化というのは「組織の問題を解決すること」とイコールだと考えます。従来のやり方やチームメンバーの認識を変え、業務プロセスを変え、それらを実行して普段のオペレーションに定着させる。これはテスト自動化もアジャイル化も同じで、結局は組織やプロセスを変えていく仕事です。人間を相手にする仕事ですから、人間以外にはできない。人間が持つ感情ややりたいことをいかにまとめて、複雑な問題を乗り越えるかが重要です。

お客様が本当に必要としているのは、組織の課題を挙げ、そこにアプローチして変化を起こすこと。その一つの方法としてテスト自動化があるだけで、やっていることは組織変革です。組織とプロセスを変えて、品質とデリバリーを両立させ、みんなが幸せに働ける状態を作るのは、人間だからこそできる仕事だと思います。

―「Autify Pro Service」を提供するうえで、まだまだ人手が足りない部分もありますよね。同じチームメンバーとして一緒に働きたいと思うのはどんな方ですか。

Taka:Autify Pro Service事業は、まだまだサービスのレベルを上げる必要があると考えています。私たちのビジネスは「人のビジネス」ですから、事業の成功のためには人材育成に積極的に取り組むのはもちろん、高度な人材を採用してより魅力的にすることも重要な要素です。

「自動化のプロ」としてより価値の高いサービスを提供するため、自動化だけに限らず幅広い分野のプロフェッショナルにぜひ参加してほしいと思います。マニュアルテストに詳しい人、テストコンサルに詳しい人など、色々なプロの総合力でお客様の課題に応えられる体制を作るのが理想です。

Akihisa:テストは自動化という流れが確立し、今後も加速度的に発展していきます。自動化の流れがあるにもかかわらず、プログラムを書くのは難しいから、自動化に鞍替えするのは抵抗があると考えるマニュアルテスターは多いはずです。Autifyだからこそ実現可能なやり方があるので、今の自分のスキルを活かしたまま自動化もしたいという方と一緒に働きたいと思っています。QAのスキルアップもしたいし、自動化にも興味があるという方は、まずは気軽に僕たちの話を聞いてもらいたいです。

また、今は、テスト/QC/QA×自動化×AIという領域の確立にチャレンジしています。まずは足元を固めるという意味でこの領域でゲームチェンジャーを目指しています。ですので、テスト設計が好きな人、分析が好きな人などマニアックな人も良いですし、

今後はAIという色は世界で強くなり、自動化は当たり前の世界が来ると考えていて、人×AI(自動化は当たり前)=モノ(品質を作りこんだ開発)という世界が来ると思うので、今後のQAはどうあるべきなのかとQA領域の変革を目指すという志の高い方等、様々な個性のある方をお待ちしています。

― Takaさん、Akihisaさん、インタビューにお答えいただきありがとうございました。

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